エンジニアの知的生産術を読んで気づいたことなどメモ

エンジニアの知的生産術を読んで気づいたことなどメモ

技術本

エンジニアの知的生産術を読んで気づいたことや学んだことなどをメモしておきます。

学びのサイクル

学びのサイクルは「情報収集・モデル化・検証」の3要素の繰り返しです。

学びのサイクル① 情報収集

情報収集は箱を集めるイメージです。たくさんの箱(情報)を集めて並べていく作業で、この段階では積み上がりません。

知りたいところから学ぶ

前提条件

  • 目標が明確化されている
    → 〇〇を勉強する・マスターするでは不明確。〇〇の血画について検索して読むのように明確化する
  • 目標が達成可能である
    → 達成方法がわからない目標はたどり着けない。達成可能な適切な目標を決める
  • 大まかに全体像を把握している
    → 必要な情報を見つけるためにどこを探せば良いのかがわかる必要がある

大雑把に

狭い一部分だけを詳細に見るのではなく大雑把に全体を見ると、何か必要なものを探そうとしたときに絞り込むことができるようになります。具体的に以下のような方法があります。

  • 目次や見出しをチェックする
  • ディレクトリ構成を読んだりデータ構造を知る
  • ドキュメントや論文の大まかな構造

 

学びのサイクル② モデル化・抽象化

モデル化・抽象化は箱を積み上げていくイメージです。情報収集によって集めた箱を土台とし、その上に一つずつ積み上げてることで、高みを目指します。抽象的とは高い位置にあること、具体的とは低い位置にあることを指します。

上に積む箱は、収集したものに限らず、考えることによって自分で作り出すこともあります。この新しい箱を自分で作り出すこと、つまり抽象的な知識を作り出すことがモデル化です。

比較して学ぶ

同じと違うの間に注目

新しい気づきのためには、同じでも違うでもない、一部同じで一部違うもの同士を比較する必要があります。

上図のように「違っている」、「なぜ違っているのか?」、「〇〇の視点で考えると違っていない」などのサイクルを回すことで、一歩一歩階段を上がるように考えを進めていくことができます。

歴史から学ぶ

歴史から学ぶことは今と昔の比較で、共通のパターンを見つけることで次に何が起こりそうかを予想できます。またどう変わったのか、なぜ変わったのかを考えることで理解が深まります。

 

学びのサイクル③ 実践・検証

箱で例えると実践・検証は奥行き方向に並んでいます。正面からは最終的な成功したやり方の箱だけ見えるますが、実はたくさんの試行錯誤の末にできています。

作って検証

正しく理解できているどうかは、理解をもとに何かを作ってみて、それが期待通りに動くかどうかで検証できます。プログラミングなら自分で書いて実行し、正しく理解できていない場合はエラーになります。そしてエラーになったプログラムを修正して実行するなど検証できます。

解説ブログ記事を書くのも作ることの一種です。新しいことを学んだら「1日前の自分にどう説明するか?」を考えて解説すると理解が曖昧なところがわかります。

 

タスク処理

全部集めてそのあとで処理する

Getting Things Done(GTD)の手法を使います。GTDでは気になることを全部一か所に集め、やるべき子を覚えておかないといけないというストレスから開放します。その後書き出したタスクを実行します。このように収集フェーズと処理フェーズにわけることが大事です。

重要事項を優先する

緊急、重要の4つの領域に切り分けてタスクの優先順位を決めていきます。

実際にタスク管理ツールとしてTrelloを使っていますが、上の2つのポイントを押さえているため有効なツールだと再認識しました。

タイムボックス

大きすぎるタスクを小さく刻む手軽な方法が時間を切ります。タスクに合わせて時間を決めるのではなく、時間を固定する手法を「決まったサイズ(時間)の箱にタスクを入れる」というイメージでタイムボックス化と言います。

このタイムボックスの考え方を個人のタスク管理に応用したのがポモドーロテクニックです。25分を1ポモドーロとし、25分集中したら5分休みます。これを続けることで、あるタスクが1ポモドーロ(25分)で終わるのか、4ポモドーロかかるのかなどの見積もり力も鍛えることができます。

 

自分経営戦略

何を学ぶかを決めることは、時間やお金、やる気などの限られた資源を何に投資するか意思決定することです。

拡大再生産戦略

拡大再生産戦略とは仕事を効率化することで時間の余裕を作り、その余裕を新たな学びに投資することです。以下の3つの要素から成り立ちます。

  • 知識を使って時間を得て、その時間を知識獲得に投資する
  • 知識を使ってお金を得て、そのお金を知識獲得に投資する
  • 知識を使って立場を得て、その立場を知識獲得に投資する

差別化戦略

T型やπ型と呼ばれる専門性の深さと幅広い専門性を兼ね備えた人材は今後価値が高まります。効果的な戦略として、連続スペシャリスト戦略と呼ばれるある分野の専門性を獲得し、その専門性を活かして異なる分野へ参入し、そこで新しく専門性を獲得します。

前に読んだエンジニア成長戦略でもπ型人材の話は出ていました。個人的にこの自分経営戦略は納得がいくし特にエンジニアではある程度先を見据えて戦略的にキャリアを積むことがとても大切だと感じます。

 

エンジニアの知的生産術 ──効率的に学び、整理し、アウトプットする